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BLコミック感想

ゆき林檎/玉響【家を捨ててまで添い遂げる覚悟】

これは何度読んでも心に響く作品!幼なじみBLで何年経っても【名作】と言っている自信あり。

トップバッターを悩みに悩んだ結果・・・・ゆき林檎さんの玉響にさせていただきました!
こちら、実はBLメモリーの方でもまだ記事にしていなかったという・・・。驚きの事実(;'∀')

大好きで何度も何度も読み返しています。そうですね・・・宝井理人さんの「花のみやこで」とよく一緒に読んだりするのですが、同じような設定、時代で2つの選択があって・・・どちらも胸が締め付けられるような。切なくもあり、こんな恋ができたらいいなと思った作品でもあります。

※個人的には玉響の結末の方が好きです。花のみやこでは「花のみぞ知る」とセットで読むとより面白いです。

ゆき林檎/玉響/の作品情報

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[col2]玉響評価
ゆき林檎/大洋図書[/col2]
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貿易商の一人息子である麻倉道忠は全寮制の旧制高校へ入学する。そこで同室になったのは、幼い頃に唯一心を許した幼馴染み、立花だった。けれど立花との再会は麻倉にとって複雑なもので───

玉響の感想は以下より。

玉響の登場人物と設定

主な登場人物

麻倉(受):名家・麻倉貿易商の一人息子。ハーフ。ハーフ故にいじめられることが多く、立花が唯一の友人だった。

立花(攻):商人の息子。子供の頃麻倉のことが好きだった。つかみどころがないがモテる。

2人の関係

幼なじみ。ある出来事がきっかけで疎遠になりまた再会し物語がスタート。

時代背景

大正時代。

秘めた思い

今回の【玉響】は本当に秘めた思いが描かれていたのではないかなと思います。【玉響】というのは少しの間、ほんのしばらくという意味があるそうです。。。そしてこれはビー玉にも掛け合わせてあるのでしょうね。
立花の情事を見てしまった麻倉が落としていったラムネの瓶の中に入っていたビー玉。それを立花はずっと持っていたのでしょうね。

立花も麻倉が忘れられず、麻倉も気づきはしなかったけれどずっと立花に想いを寄せていたのだと思います。

立花の気持ちもわかる気がします。気が付けば麻倉に好意を持っている自分がいるわけです。欲求も感情もあるけれど、立花はまだ子供で男の子である麻倉とどうこうなろうとか、ましてやどうこうしていいなんて考えてもいなかったでしょうね。

すごい衝撃だし戸惑いもあったと思います。だからこそタバコ屋の娘の誘いに乗った。。。
女の人を知れば、この気持ちは勘違いだとその頃の立花はそう思いたかったのかもしれません。

でも、その場面を一番見られたくない相手に見られてしまったのですよね。
残されたビー玉、割れた瓶・・・・。

関係は瓶のように割れ、残されたビー玉のように麻倉への鈍い気持だけが残ってしまったのかなと。このあたりは私なりの解釈ですが本当にすごい暗喩だなぁと思ったんですよね。(違うかもですが)

秘めた思いに気が付いたとき

立花は麻倉がいない間もモテたようですね。そんな立花の昔の事が気になり始めた麻倉。

高校でも女性が訪ねてきたりしています。【昔好きだった】と言われてから色々と考えるようになったようですが、そんな時に同級生に半ば無理やり連れていかれたお座敷で「菊乃」と女性と出会います。この女性は立花を訪ねて来た女性でした。

菊乃はこの作品の中でも重要な人物でもあるのですが、本当にいい子なのですよね。一方的に立花に好意を持っているのですがきっとこの好意に立花自身も救われたこともあると思います。

そんな菊乃から立花にはだれか想う人がいると聞かされた麻倉。。。

されど諦められないのが色恋なのです

これは菊乃の言葉ですが、麻倉・立花・菊乃どれにも当てはまる言葉だったなぁと思わずにはいられない作品ですね。

立花はすごく前から麻倉に特別な感情があったのですが、麻倉は恋だの愛だの知らない純情くん。それでも立花と再会して気持ちが揺れ、初めて人を好きになるっていうのはどういうことだろう?と考えるようになるのですよね。

テンパってしまった麻倉にナイスなアドバイスをしたのが友人の松本くん。
麻倉は松本くんには何でも話せるのね(n´ω`n)立花といると自分が自分でいられなくなる心が乱れると話す麻倉。

乙女みたいだなぁ

松本くんは麻倉の話を聞いてそういいます。
麻倉は今まで自分の気持ちに気が付いていないだけなのでしょうね。ほかの人が乙女みたいだと言うくらい本当は立花に恋い焦がれてたところもあったのかもしれません。(心が乱れるというのはそういうのもあるのかなと)
立花を避けてしまったのも、きっとタバコ屋の娘と関係を持とうとしたことに対する嫉妬なのでしょう。子供の頃の麻倉にとっては立花は唯一自分の味方でいてくれる人物。比べる人がいないからこれが「恋」だとは気が付かなかっただけなのかなと思います。

君も 立花のことがずっと昔から好きだったんだ

そう松本君に言われて初めてストンと腑に落ちた感じでしたね。あの麻倉の認めたくないような、でも認めざるを得ないようなそんな目のカットが印象的です。

引き裂かれる2人

この【玉響】はすんなりと2人が幸せになれないのですよね。時代背景もそうですが、お家事情もある、本当に色々な要因が混ざり合って究極の選択を強いられる事もあります。

そんな中で2人が決心し、手を取り合うところが私は好きだったりします。

途中、麻倉も立花のことが昔から好きだったのかもしれないと告げいい雰囲気になるのですが・・・立花の家が倒産し高校へ行けなくなってしまします。
ちなみにですね・・・・夏休み前に2人がチューをするカットがあるのですがここがすっごく好きです(n´ω`n)麻倉の顔をじっと見つめる立花、照れる麻倉・・・チューのカットが初々しくて好きです。

そしてうまくいっているかと思えば・・・・まず最初は麻倉の婚約者が登場します。

然し 世の中は 断じて僕らを
赦したりはしないのだ

ゆき林檎さんはすごくコマ使いがお上手だし、見せ方がとてもうまいです。表情や背景・・・この作品自体が読みながら映像化されると言いますか。流れるような作品でもあり、最後まで読むと伝記のようでもあり。このような作品はあまりお見掛けしないなと思います。

脱線しましたが、麻倉は貿易商の子供で跡取り息子なのですよね。しかも正妻の子ではないのでこれまたお家には逆らえない。

例えば立花を好きだと言ってどんな未来があるだろうか。子もなせず世間から変態色欲と蔑まされるのかなと思う麻倉。この先に一体何が残るのかと自問自答をしています。

玉響の 昨日の夢見しものを 今日の朝に恋ふべきものか

※万葉集の唄です。(柿本朝臣人麻呂)

立花を思う麻倉の気持ちですね。。。昨日のわずかなひと時に会って過ごしたのに今日の朝にはもう会いたい、そんなのいいのだろうか。といういう唄だと思います。恋ふべきものか。という反語が使われているので、いいのだろうか(いいはずない)というようなことかな。。。

それでも次のセリフに続きます。

立花 会いたい

禁断の愛だとわかってて、こんなのいいのだろうかいいはずないという歌を歌い、それでも会いたいという麻倉のこのセリフでもう麻倉の気持ちは固まっているのかなぁとも思ったりもしました。

そんな気持ちで宿舎へ戻ると、次が立花が退学したと知らされます。立花の家が破綻し立花が学校へ通えなくなってしまったのですね。

世の中どうにもならないことばかりだ

そう言いながら女なら無理やりかっさらっていくのに貿易商の息子になんかに生まれやがってという立花のセリフにも胸が締め付けられました。時代がこの2人を引き裂くのでしょうね。どうしようもないことなのだと2人とも理解したうえで本当に惹かれあっているのだなぁと。

立花に会って麻倉はまた決意を新たにするのですが、ここでまた思わぬ出来事が。。。

5年の空白

関東大震災が起こり、立花の行方が分からなくなってしまったようです。
5年もの間、婚約者との結納を伸ばし立花を探していた麻倉。

そして再会。

再会した時に立花はあの菊乃と一緒に住んでいました(´;ω;`)ウゥゥ
菊乃は酒屋で偶然出会って、ずっと立花を支えてくれてたようです。感謝しているから気持ちに応えて身を固めるつもりだという立花。
その立花の言葉にどうしようもない気持になる麻倉が切なかったですね。

なぜ僕じゃじゃないんだ

なぜ僕を頼ってくれなかった どれだけ僕がこの5年

結婚も何度も先延ばしにして待ってたんじゃないか

そういいながら涙を流す麻倉に感情移入してしまって号泣(;'∀')どこで間違った、どこですれ違ったそう思いながらき自分を責めたりしていたのかもしれませんね。あの時気持ちを伝えれなかった自分を悔やんだかもしれません。

好きだ 僕は立花が好きだ

そういい麻倉は立花の家を後にします。
(菊乃に見られたこともあり。。。)

この時追いかけようとする立花に菊乃が「あの方・・・だったのですか・・・」というセリフを言っています。きっと菊乃と一緒にいてもずっと想っている人がいると言っていたのでしょうね。

立花はすぐさま追いかけて2人は抱き合います。

2人の決心

抱き合い気持ちを確かめ合った2人はお互いに決心します。結婚を破談にしてくるという麻倉。

僕の人生だ

この先いつ命が果てるかわからないけれど
僕は僕の意志で生きたんだと

死に際にいい人生だったと笑いたい・・・・

私はここのセリフがものすごく好きでして・・・感情移入してしまいまたもや号泣。自分の意志で立花を選んで死に際にいい人生だったと笑いたいってすごい決心だと思うんです。家からはおそらく勘当されるでしょう、頼る人もいなくなります。それでも自分がいい人生だったと思って笑うためには立花と一緒にいたい。。。

なんて情熱的な人なのでしょう、そう思ったらすっごく涙が出てきました。
家を捨てるというのは並大抵の覚悟がなければできません。ましてや貿易商の跡取り・・・私は玉響を読んで、立花は一途に麻倉を思っているようで本当にのらりくらりとしているんですよね。世渡り上手といいましょうか・・・。麻倉は見かけによらずすっごい情熱家なんだと思います。じゃないと5年も探せません・・・。

探せるのもあと1日という最終日で2人が出会って本当によかった・・・。

二人が決心し抱き合う姿は本当に美しかったですね。「行ってきます」という言葉もとても印象的。

涙腺崩壊

そして・・・話がずいぶん飛んでしまいます。最後はもう立花が亡くなった後の話。立花は60歳で亡くなったようですね。
ですが社会的には大成功していました。

パラパラとページをめくっていくとある1枚の写真がクローズアップされていきます。そこに写った立花と・・・・
後ろには麻倉。もうこの1枚を見ただけでまたも号泣。

二人は無事にまた一緒になれたのだなぁと本当に泣きながらよ読みました。
後ろの方で控えめに写る麻倉が本当に愛おしくて。

でもなんだか儚げで物悲しそうに見えたんです。この写真を見て「麻倉は幸せだったのかしら?」という気持ちが込みあがってしまいました。

本編ではここで終わってしまいます。もし・・・・このコミックスが本当にここで終わりだったら私は切なすぎてこのストーリーが読み返せなかったかもしれません。うれしそうに笑ってる麻倉だったら「あ~よかったな」で終わるのですが、どうとでも取れる写真なんですよね。

だからきっと切ない~なんて言ってたと思います。

それが描き下ろしの「餞-はなむけ―」があることで救われました・・・・。
幸せな日々、立花との情事。そして最後の幻の原稿・・・・。

原稿の文字もですが、そのあとの「また会いにいくよ」でも泣けてしまいます。
おじいちゃんになった麻倉。「また会いたい」と思うくらい幸せな日々をすごしたのでしょう・・・そう思ったらまたも最後の最後で号泣。

うれしい涙というよりは切ないが勝る。
ハピエンで幸せだと思うのにどうしようもなく切ない涙です。不思議な作品だなぁと・・・。

まとめの感想

人生は思い通りにいかない、いいことも悪いことも一瞬の何かで変わったりするものだと本当にこの1冊を読んで考えさせられました。そしてすべてにおいて選んでいくのは自分。最後に笑っていられる選択をできるかどうかなんてわからないけれど、きっと死に際にいい人生だったと思いたいとそう願いならが日々生きていかなければいけないのだとそう思いました。

麻倉が選んだ道は決して傍から見たら幸せになれるような選択ではなかったかもしれません。それでも2人で日々生き、立花も将来独身で添い遂げたのだと思うと本当に胸が痛くなります。

共に過ごしてくれて ありがとう の手紙を読み「また会いに行くよ」はね・・・きっとまた麻倉は立花に会いに行くんだね(´;ω;`)

本当に不思議な読後感でした。安堵の気持ちと切なさと、そして感無量な気持ちと。
私が読後感をマイナス1にしたのは・・・切なすぎて涙が止まらなかったため(笑)すごくいい作品だと思います。

麻倉にこんなに激しい一面があったなんて・・・・と。2人の性格も正反対で描かれていてだけれどいざというときの麻倉の決心に立花が動いたという感じもすごく好きです。

実はこの玉響、同人誌が出ているんです。わたしは同人誌は買わないので未読なのですがこの2人が再会した時(結婚を破談しに戻った後)のストーリーなんだとか。いつか・・・・・商業誌に掲載されるといいなぁ~⇦多分ムリでしょうね(;´・ω・)

ということでトップバッターは玉響でした!
ゆき林檎さんの絵柄とマッチしてすごくいい作品ですので未読の方はぜひ読んでみてもらいたいなと思います。
読んだことがある人も・・・もう一度読み返してみてくださいね💛

ちなみに・・・記事を書きながらまた泣いてしまいました(笑)

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